君はロックなんか聴かない
スタジオについた。ここがスタジオPuriPuri一階は楽器屋だ。隣は美容室。

ふっと息を吸う。これから私のバンド生活が始まる。

「よし、入ろうか」

「うん」私は唾を飲む。

カランカランと入店の音がなる。

「いらしゃいませ」

スキンヘッドの店員だ。すごい迫力だ。

「店長いかついでしょ」大町君が耳打ちする。

「二人はもう入ってるよ、今日は大人数だね」

「そうなんですよ、店長ギター二本貸してください」

「お、ギタリストか、了解、ちょっと待っててね」

そう言って店長はスタッフルームに入っていった。

少したつと店長はギターを二本持ってきた、手が塞がっているので腰でドアを開けている。

「ありがとうございます」久間君が言った

ギターを渡してもらった。使い込まれているが高そうなギターだ。しっかりメンテナンスもされてる。

「ありがとうございます」

「ありがとうございます」

「おう、じゃあいってらっしゃい」

スタッフルームの隣を開けると上に繋がる階段があった。鉄とタバコの匂い。これがスタジオか

「足元気をつけてね」久間君が言う。

「うん、ありがとう」

ドンドンとドラムの音がここまで聞こえる。すごい音だ。つられて心拍数も上がる。
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