君はロックなんか聴かない
クリエイターの歌
世界は狭い。廊下を歩けば、白石さんに会う。アイナに会う。もちろん久間君に会う。えみちゃんにも青田さんにも会う。毎日毎日。

学校にはもだいぶ慣れて来た。

同じ時間に教室に入り。同じ友達に挨拶をする。同じ授業を受けて、同じ昼休み、そしてまた授業、そして帰宅して、ギターを弾く、そんな毎日。

今日もまた普通の毎日を過ごしていた。

普通の毎日、そこに私は疑問を持っていた。このままでいいのかなと常に不安を持ち合わせていた。消えない不安。楽しいことには変わりない。しかし暗い憂鬱は消えてくれない。

それはまだ確実にアイナや久間君に追いついてないと言う現実。もちろん近道なんてないのは分かっているがどうにも鬱々としている。

友達と話している時やギターを弾いている時それは忘れられる。しかしそれでいいのか安心している場合ではない。

嗚呼神様才能を下さい。そんなことを夜な夜な思い願う。

皆何しているだろう、どんな練習をしているのだろう才能で片付けるのは簡単だが努力の面に目を向けたい。何かトリックがあるのではないかと疑問を抱く。

私もこんなに練習しているのに差は本当に縮まっているのだろうか心配になる。
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