君はロックなんか聴かない
羨ましい限りです。久間君は隣に座る。

「バンドフェス何の曲やるの?コピー?」

「今それで悩んでたんだね、オリジナルで出たいけど、オリジナルってどうやって作るの?なかなか進まないんだよね、んー悩み中」

「なるほどね、俺も曲は作ったこと無いからな、花形に聞いて見る?」

「花形君が全部曲作ってるの?」

「ああ、天才だよ、でも橋本さんなら、できるかもよ」

「できるかな、プラチナの新曲、再生数伸びまくりだよね、本当にすごいよ」

「ああ、花形の作る音楽には魂がこもっている、あいつの人生も簡単なものじゃ無かったからな」

「そうなの?」

「まあ、俺からはあんまり話せないけど、直接話して見たら?」

「うん、お願い」

花形君か、少し緊張するな、あのLIVEでやっていた曲を作った人。大きな憧れと少しの劣等感。

楽しくなって来た。少しは参加してみようかなと思った。

それは間違いだった。全くボール触れない。動いてないのにもう汗だく。スポーツは懲り懲りだ。疲れた。体が悲鳴をあげている。筋肉痛だ。

「はあ疲れた」

「疲れたね、ひめちゃんの動き面白かったよ」

「うん、全然動けなっかた、皆すごいよね」

「でも意外だったな、ひめちゃん何でも出来そうだったから」

「うーん、球技は一番苦手」

「汗拭きシート使う?」

「あ、うん、ありがとう」
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