異世界もふもふ保育園へようこそ!
それって大変じゃないのかな? 私の世界みたいに保育園や幼稚園があったらきっと仕事もはかどるし、学校に行く前に集団で行動するのにも慣れることが出来るのに。
そうか、それならお母さんたちにも聞いてみて私ここで保育園やったらいいのかもしれない!
畑や牧場での人々の働く様子を見て、ここで私に出来ることのヒントを見つけた。
そうして眺めているうちにお昼の時間になったのか、野外でもテーブルなどが複数設置されている付近に人が集まり始めた。
カーライドさんも皆さんに私を紹介するため、人が集まってきたほうへと向かうことにした。
「シェイラさん、マキナさん。お疲れ様」
そう声をかけた二人のそばには仔羊が二匹。
その二匹は私を見ると駆け寄ってきた。
「お姉ちゃん! カーライド兄ちゃんと一緒に来たんだね! 今日も会えてうれしいよ!」
ニコニコと寄ってきてくれたのはメロウちゃん。そのあとに少しもじもじとしたカロンくんがやってくる。
「姉ちゃん、今日はどうしたんだ?」
もじもじとしつつも私がここにいるのが気になったらしいカロンくんに私はしゃがんで目線を合わせて答えた。
「今日はね、この村をカーライドさんに案内してもらっていたの。昨日ここに来たばっかりだからね」
私の言葉に、カロンくんは一つ頷くとニッと笑って言う。
「姉ちゃん、それならあとでトリを見よう? ヒヨコ可愛いんだ」
そう言った彼の頭をなでて、私はニコニコと返す。
「うん、あとで案内してね! カロンくんとメロウちゃんのお母さんですか?」
私は彼らのそばに居た女性二人に声をかけると、頷いてくれたので私はお礼を言った。