異世界もふもふ保育園へようこそ!
「それで、ライラさん。ライラさん世代の子育て経験があって、少しでもお時間のある方々に保育園のお手伝いをお願いしたいんです。一緒に保育園やってくれそうなライラさん世代の方に心当たりはいらっしゃいますか?」
そんな私の問いにライラさんは少し考えたものの、にこやかに頷きながら答えてくれた。
「私も手伝えるし、数人当たれそうな人がいるわ。お手伝いについては私が交渉してみましょう」
頼もしいライラさんに私はお手伝いの人員確保をお願いする。
「あとは、五十人前後の子どもと十人前後の大人が一緒に過ごせる建物、子ども用トイレや洗面。それに給食室と事務室といったしっかりと区分けされた建物が必要なんだけれど、どこにどう建てるか……」
そんな話し合いの最中に、カーライドさんが大きなガタイの良い男の人を連れてきた。
「ここに小さい子ども用の学び舎建てたいって聞いたから、この村一番の大工の息子連れてきたよ」
にこやかなカーライドさんに続いて来てたガタイのいい男の人は、頷くと一言。
「建物を建てるのは請け負う。その後のメンテナンスも。だからうちの子も預かってもらえないか?」
ガタイのいい大工さんな男性は名をサムさんと言う。話を聞いたら五人の子の父だと言うから驚きだ。
皆さんにも聞けば、村一番の子沢山夫婦だそうで……。
奥様は日々育児に追われて大忙し。
最近すっかりほっそりしてしまって心配なんだとか……。
そりゃ、小さな子が五人もいたらお母さん日々ヘロヘロでしょうとも!!
早急な支援が必要だと私も他のママたちも、この保育園計画の進行を安全かつ猛スピードで整えることを目標に動き出した。