異世界もふもふ保育園へようこそ!

 それ以外にどうしても必要な部分を考えて毎月銀貨二枚が保育園代と決定した。
 銀貨は日本円で考えると大体二千円くらい。

 保育園代としては破格だろうけれど、ここでは一月の収入が大体金貨三枚だという。
 金貨は一枚で一万円と考えたら保育園代で銀貨二枚は結構な額なのだ。
 それでも預けたいというお母さんたちが多かったのは、やはり育児と仕事の並行が大変な負担であったことが窺える。

 お子さんが二人のところは兄弟割で二人で銀貨三枚に決めた。
 そうして頂いたお金で、必要な物を買う資金として残りは積立金とした。
 園舎の修繕や、この先の拡張なども視野に入れての判断だった。

 それでも積み立てが大きくなったときは、ご家庭に返金も考えているが、とりあえずこんな形で保育園はスタートを切った。

 お預かりは朝七時半から夕方五時まで。
 早めのお迎えもオッケーだし、遅い登園も問題ない。
 朝は九時までに来てもらって、五時にはお迎えに来てもらうことにした。
 大体、畑や農場の子たちは親が三時でお迎えに来てくれて五時までいる子は商店や工場の子ども達。
 うまく調整が取れているので、お手伝いのキャロルさん、ミーナさん、エリンさんには八時半から四時までのお手伝いをお願いした。朝と夜の一時間は私一人でもなんとかなるからだ。

 保育園の説明会でもこの案はすんなり通って、お母さんと子ども達は毎日元気に登園してくるようになった。
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