異世界もふもふ保育園へようこそ!
そう、仔羊な彼らは走らせれば人の大人のスプリンター並みに早いから私じゃ追いつけない。
体当たりされれば、もちろん飛ばされるのは私のほうだ。
ライラさんやマキナさん、キャロルさんなどが最初に丁寧に子ども達に分かりやすく説明してくれたおかげで、私はなんとかこの種族の差をフォローされつつ子ども達の相手をしている。
落ち人さんの物語の絵本のおかげか、子ども達もすんなりと私と自分たちの違いを受け入れて接してくれている。
ここの子達は、しっかり相手を思いやれる優しい子たちばかりだ。
よちよち歩きの赤ちゃんから、もうすぐ小学校に行く子たちまでの四十五人が九時から三時ころまでの子どもの人数で、この人数になると自然と大きな子たちが小さな子の面倒をみてくれるのだ。
小さな子たちもお兄さん、お姉さんをよく見てどんどん真似して成長していく。
成長していく子ども達と毎日を一緒に過ごせることは、場所が違っても夢を叶えることができた私としては幸せである。