異世界もふもふ保育園へようこそ!

 「ノノンちゃん、ごめん。メロウちゃんとカロンくんがいない!探してくるから」

 そう言って駆け出そうとする私をノノンちゃんがキュッと服の端を噛んで止めた。

 「ハルナ先生、カロンくんたち草原に向かって行ったの見えた。あっちのほう。ミーナさんと行くのがいい」

 ノノンちゃん、あなたはなんて視野が広いの!

 「ありがとう、助かる!キャロルさん、ノノンちゃんお願いします。ミーナさん!!カロンくんとメロウちゃんが草原に!一緒にお願いします」

 そうして、キャロルさんとエリンさんに残りの子達を任せて私はミーナさんと草原に向かって駆け出したのだった。

 久しぶりに来た草原は私が来たころと変わりなく、広く先が見えない。
 草の丈はの伸びたようで、この間のように二人の姿は見えない。

 「カロンくん、メロウちゃん!そろそろお昼よ!園に帰るから出ていらっしゃい!」

 大きな声で叫ぶと、少し先でカサカサと草が揺れた。
 そこを見つけてミーナさんがすかさず駆け寄っていく。

 そして私はその向こうに、ここでは見かけない集団を目撃して一瞬にして固まる。
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