異世界もふもふ保育園へようこそ!
今回もそんな天気読みさんが明日は嵐が来ると言ったので皆さん準備したのだ。
天気読みの予報は翌日のものであるがゆえに精度が高く外れることがないという。
そんな天気読みさんが異例にも明日と明後日はダメだと言ったので住人たちは慌てたのだ。
この村の天気読みさんはベテランで、この村の生き字引なマリーおばあちゃん。
マリーさんは独り暮らしなので、ここに来るときに実は一緒に来ている。
マリーさんが一人で避難するとなると大変だからと説得して一緒に来た。
今はライラさんと二人ゆっくりお茶をしている。
深夜と呼べる頃、外の風はどんどんと勢いを増し雨も降ってきたしその音はすでに叩きつけるようなもので不安になってくる。
「こりゃ、私の読み以上の嵐かもしれん……」
マリーさんの言葉にカーライドさんは外の様子を見に出た。
そして慌てて駆け込んできてローライドさんに言った。
「父さん、まずい! 川がもう溢れそうだ! 俺は村に戻って避難が大変そうなところを手伝ってくる!」
その言葉に私は一気に不安が増し、私も動こうと玄関に向かうとカーライドさんはそんな私を見て微笑んだ。
「ハルナ、大丈夫。君はここでこれから来るだろう子ども達のために残らないと。ハルナがいれば子ども達は安心するだろう?」
そんなカーライドさんの言葉に私はそれでも表情を緩めることは出来ない。
「お願いだから無理はしないでね? 気を付けてね」
そんな私の言葉に、カーライドさんは頷くと私の髪をクシャッと撫でて嵐の中を村に向かって行った。
そんなカーライドさんと入れ違うように、村の住人が続々と保育園にやってきた。
次々と来る人々に私やライラさんマリーさんにローライドさんはタオルを渡したり、お茶を入れたりした。