異世界もふもふ保育園へようこそ!
そして、暗くなる前には村の大人みんなが保育園に戻ってくる。
まだ家で過ごせるほどに片付けが終わるわけもなく、今週いっぱいは皆さん自宅や職場を片付けては保育園で夜を過ごすことになる。
魔法があるとはいっても、ここの皆さんが使えるのは生活魔法といったたぐいのもので、水が出せるとか火がつけられるとか、ちょっと明かりが出せるみたいなものだからだ。
私が自分の世界で読んでたファンタジー小説の魔法みたいにドカンと爆発させたり、風を巻き起こしてみたり、それで飛んでみたりみたいな派手なものは無いのだ。
つまり、大体は地道な手作業での復興作業となる。
私の世界みたいな重機や便利な機械はそうそうない。
スコップやブラシを駆使してなんとかやっているのだ。
一週間でも家を綺麗に住めるまでにするのは結構厳しい期間だと思う。
それでも、みんな疲れた顔をしても穏やかでいられるこの場所があって良かったと心から思った。
私はみんなが頑張ってる間、無事だった子ども達をしっかり守ること。
そうして気合を入れて、私は嵐の翌日からなるべくいつものようにと子ども達に心がけて接して過ごすようになったのだった。