異世界もふもふ保育園へようこそ!
王様が連れてきた人手は体力がある騎士や、土木作業に強い大工さんたちの集団で、村の建物の清掃やごみの片付けなどをせっせと行い、日が沈む前にここ数日以上にだいぶ村が片付いたのだった。
その様子を少しの間眺めた後で、私と国王陛下に側近のミケーレさんは園舎に戻る子ども達と一緒に移動した。
先ほどの嵐の後の政策についてを話すためだ。
「ハルナの国ではどうだったんだ?」
お茶を入れて席に着いてから、そう問われると私は自分が覚えている範囲のことを話し始めた。
「私の国では大体毎年何かしらの災害が起きていました。国ではその被害に合わせて救済措置や救護や援助を決定します。一番ひどい災害は激甚災害と認定されて、復興支援に国が動きます。そして大きな災害の際は普段は国防を担う仕事の人々が災害地の復興の人手として派遣されます」
私の話にダムド国王は関心しつつ耳を傾けてくれる。
「して、その際の派遣はいつ決定するのだ?」
その問いかけには少し、考えてから答えた。
災害時にニュース等で知った事だからあまり定かではないけれど、答える。
「早ければ災害からすぐにその国防を担う部隊に、災害状況の視察を災害発生から数時間のうちに決定実行しますね。私の国で少し前にあった災害では人にも土地にも大きな被害が出て、その時は三十分でたぶん被害視察の部隊が動いていたと思います」
ダムド国王はその情報と行動の速さに驚きを隠せないように言った。