異世界もふもふ保育園へようこそ!
「どうやって そんなに素早く情報収集ができるのだ」
こればっかりは、こことの文明の違いになるかと思うが伝えてみる。
「私の国には魔法が無くって、その代わり機械が発達しているんです。遠くの人と話せたり、文字を送れたり、撮影された映像を全国どこでも機械があれば見ることが出来たりするんです。そういったもので情報収集を行い迅速に対応してくれるんです」
そんな私の説明に、ダムド国王は一つ頷くと納得したような顔をしている。
「そんな便利な世界からここに来たら、随分と不便を感じるだろう?」
そんな言葉に私はここに来て感じたことを素直に伝える。
「確かに最初は戸惑いましたが、ここの魔法のおかげで実はそこまで生活に不便さは感じないで済んでいます」
そんな私の言葉に感心したように、ほう? と声を漏らすダムド国王に私は言った。
「キッチンやトイレもしっかり水が引かれているし、お風呂もある。生活水準は私の世界の実はちょっと田舎町くらいで、不便なところは私にはないんです。過ごしやすくて、村人は優しい。素敵な国です。だからここに暮らすからには、私は私に出来ることをしたいと思います」
そんな私の言葉に、ダムド国王は目を見開くと微笑んだ。
ダンディなおじさまの微笑みは、なかなかにドキッとした。
「そうか、ハルナがこの国を良く思ってくれて嬉しい。ぜひ今後も力になってほしい。ハルナはもう、この国の大切な仲間だからな」
その言葉に、私はよそ者だけど受け入れられたんだなと感じた。
元々この村のみんなはスッと仲間内のように輪に入れてくれたけれど。