異世界もふもふ保育園へようこそ!
まず、入園予定の園児の名前を把握し席や使うロッカーに名前をセットしていく。
紙に書いて差込口に入れるだけに作ってもらっていたので準備が早く済み助かっていた。
「リリーエちゃん、マーキスくん、ニーナちゃん、ドゥーカくん、ライくん、ファランちゃん、ジャイルくん、ヴィヴィアンちゃんっと」
そんな感じで準備しているところにミケーレさんが顔を出した。
その腕にはミケーレさんの髪の色と同じ毛色の大きめの猫のような可愛い女の子を抱えて。
「ミケーレさん、どうしました? そして初めまして、私はハルナです。ここの先生だよ」
にっこりと笑いかけると、腕の女の子は可愛い茶色の毛で斑点があることからミケーレさんはやっぱり豹の類だったのかと思う。
彼女はゆっくり大きく尻尾を振っている。
なんで女の子と判断したかといえばその首に巻いているリボンがピンクだったから。
たぶん女の子かなと、雰囲気的にも大人しい感じだったのもある。
「初めまして、私はニーナ。パパがちょっとだけど先生に会えるよって連れてきてくれたの」
あら、あのミケーレさんが職権乱用とは珍しい。
そして、顔を見れば少々困っている様子。
本当に珍しい、これは何かあるなと私は聞く姿勢をとり尋ねた。
「ミケーレさん、なにかありました? 私で良ければ聞きますよ。まだ準備中ですしね」
私が声をかけると、ミケーレさんはホッとした顔をして話し出した。