異世界もふもふ保育園へようこそ!

 「まぁ、みんな元気でよろしい事。でもハルナ先生が困っているわ。みんないい子に並びましょうね?」

 その声に子ども達は振り向くと一斉にピシっと固まり、そしてしっかりと並んだのだった。

 王妃様、さすがでございます。

 子ども達は並ぶと一様に顔が硬くなっている。
 自国の王妃様とご対面となれば子どもでも緊張するよねと見守っていると、王妃様はにこやかに物申した。

 「ここでは先生や私の言葉をしっかり聞かない子はみっちりお説教をします。お分かりですね? みんな、良い子に先生方の話を聞くのですよ?」

 いや、王妃様。にこやかに子ども脅さないでくださいぃ。
 まさか、ここまで強めに話すとは思ってなかったが、朝一の囲みっぷりはたぶんもうないだろう。
 私がそこそこモフモフっぷりに惹かれていたから少し残念に思ったのは内緒にしておこうと胸に固く誓ったのだった。
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