異世界もふもふ保育園へようこそ!
翌日、ここに来た時の馬車に大きな荷馬車も引き連れて羊族の村へと帰るために出発した。
行きに比べると貰ったものやお土産などで荷物が増えたこと。
そして、陛下は分かってくれていたのか羊族の保育園用にもカートを作ってくれていたのでありがたくいただいた。
なので荷馬車と一緒に帰還になったのである。
今回も馬族の村で一泊ののち、翌日のお昼ごろ私は二ヵ月ぶりに羊族の村へと帰ってきた。
そこには馬車と荷馬車の音を聞きつけたらしい、保育園の子ども達が駆け付けていた。
私の始まりの場所でもある、あの草原にはたくさんの人が出迎えてくれていた。
保育園の子どもと先生はもちろん、村の雑貨店や農家の人々も出てきているのだ。
私は馬車を止めてもらって、草原に降り立ち駆け出せば子ども達がわぁっと寄ってくる。
「ハルナ先生! おかえりなさい!」
もふもふの子ども達に囲まれて、私はみんなを久しぶりに撫でながら言う。
「みんな、ただいま! 今日からまたよろしくね」
ワイワイとした様子を大人たちは微笑ましげに眺めているし、そんな輪の近くではミケーレさんとはローライドさんがお話している。
子ども達が引くと、ライラさんがやってきた。
「おかえり、ハルナ。無事に帰って来たわね」
ライラさんは微笑むと言葉を告げたと同じくして抱きしめてくれる。
「ただいま、ライラさん。無事に帰りました」
こうして、私は大好きな羊族の村に帰還した。
あぁ、やっぱり私はここが好きだとしみじみと感じながらローライドさんのお家へと帰る。