虹の彼方へ~幸せな生活~
エレベーターの前には奈々。

俺より先に降りた海斗が奈々を抱きしめた。
「奈々ちゃん、久しぶり~」

「海斗、奈々に触るな!」
俺は、凛を抱っこしたまま海斗を奈々から引き離す。そして、奈々を俺の後ろに隠した。
油断も隙もない!!

海斗はキョトンとしたあと、
「ブハッ」と吹き出す。
そこから、笑い続けている。

イラッとした俺は、
「奈々、凛、中に入ろう」とふたりを連れて歩き出す。

「蓮、私まだ海斗さんに挨拶もお礼も言ってない」

「必要ないだろう」

そこで海斗が、
「おい。俺の扱い酷くない?」

そんなやり取りで場が和む。







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