虹の彼方へ~幸せな生活~
店を出たふたり。

海斗はさくらに提案する。

「さくらちゃん、今日は日曜で人出も多いし、何か食べる物を買ってうちに来ないか?」

「え?」さくらは予想外の言葉に戸惑う。

「人にジロジロ見られながら食べても居心地悪いよね」

「は、はい」さくらは男性とお付き合いした経験がないので、どうしていいかわからない。

海斗はそれをわかっているので、自然に促す。
「じゃあ、行こうか」

「はい…」さくらは海斗の意図が全くわからない。昨日、一目惚れしたと言われたことすら忘れていた。

まさか、こんな大人の男性が自分の事を本気で好きになっているなんて、考えもせず不思議に思っていた。

だんだん、海斗のペースに持っていかれている事すら気づいていなかった…












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