虹の彼方へ~幸せな生活~
体調に不安を感じつつも買い物に出掛ける。

エレベーターを降りてコンシェルジュの前まで来たとき、フッと目の前が揺れた気がした。

そして体が地面に崩れ落ちる。

勤務していた柳田は慌てて奈々に走り寄った。

「奈々さん、奈々さん」

呼ばれて柳田に目を向ける奈々。
「あっ、柳田さん」

「大丈夫ですか?救急車呼びましょうか?」

奈々はギョッとする。
「大丈夫です。一瞬目眩がしただけなので」

「でも…」

「大した事ないんです。蓮にも心配を掛けたくないので、言わないで下さいね」

「…。じゃあ、うちで少し休んでいって下さい。妻も喜びますし」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

と2階の柳田のお宅に向かった。









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