【完】溺愛したいのは、キミだけ。
彼の胸にしっかりと顔をうずめる。


すると翠くん、嬉しそうな声で。


「やばい。すげー幸せ」


そんなふうに言われたら、私も幸せすぎてどうにかなりそう。


これって、現実だよね? 夢じゃないよね?


「……あっ」


だけどその時、ふとあることを思い出して、ハッとした。


そうだ私、まだ聞いてない。


どうしても気になってたことが、一つだけ……。


そっと顔を上げ、彼を見上げる。


「ん、どうした?」


「でも、翠くん、あのマネージャーの春田さんとは……何もないの?」


あの時抱き合ってたのは、結局何だったんだろうって。


するとそれを聞いた翠くんは、すぐになんのことか察したみたいで。


「あぁ、あれは誤解だから」


「えっ?」


誤解?



< 180 / 454 >

この作品をシェア

pagetop