【完】溺愛したいのは、キミだけ。
急に自分の名前を名乗り出した神城くん。


「そこの保健室で待ってるから、俺のジャージ教室から取ってきてくんない? たぶんロッカーに入ってるから」


「はいっ! わかりました!」


頼まれた私は、すぐさま言われたとおり彼の教室までジャージを取りに行くことにした。


急いで校舎のほうへと戻り、特進科のある4階に向かって階段を駆け上がる。


どうしよう。心臓があり得ないくらいドキドキいってる。


こんな、こんなことってある?


だって、大好きなあのカケルくんと、声がそっくりな人に出会うなんて……。


しかも、同じ学校の同じ学年の人。


科が違うとはいえ、なんで今まで気づかなかったんだろう。



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