【完】溺愛したいのは、キミだけ。
なんと、その相手はまさかの、クラスメイトの翠くんだった。


ウソでしょ……。


バチッと目が合って、その瞬間ドキッと心臓が跳ねる。


初めて見た私服姿の彼はやっぱりオシャレで、いつにも増してキラキラしていて、カッコいい。


でもまさか、よりによってあの翠くんにこんな格好を見られてしまうなんて……最悪だよ。


「あれっ? ちょっと待て……。もしかして、涼川っ!?」


目の前にいるのが私だと気づいた途端、大声をあげ、目をぱちくりさせる彼。


その様子はやっぱり、すごく驚いているみたいで。


「やっぱり! 涼川だよな?」


確認するように言われ、おそるおそる無言で頷く。


すると翠くん、口に手を当てながら。


「うわー、なんかいつもと全然イメージ違うから超ビビった! 髪型違うし、化粧してるし、一瞬誰かわかんなかったわ」


うぅ、やばい……。これは翠くん、絶対引いてるよね。


似合わないって思ったに決まってる。


もう、恥ずかしくて穴があったら入りたいよ。


「えっと、あの……これはその、妹の助っ人で……」



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