【完】溺愛したいのは、キミだけ。
やっぱり。本人もそう思うくらい似てるんだ。


「あ、玲くんもよかったら今のセリフちょっと言ってみて」


「はっ?」


「比べてみたらわかるよ。そっくりだって」


なんて、勢いでお願いしてみたら、玲くんは瞬時に顔をしかめて。


「っ、バカ。こんな恥ずかしいセリフ言えるわけねーだろ。しかもこんなとこで」


「あ、そっか」


たしかに、よく考えたら恥ずかしいか。そうだよね。


「それにしてもすげぇな。目覚ましまでそいつの声だとか」


若干呆れたように言い放った玲くん。


「でもそれがね、最近聞き慣れちゃってまた全然起きれなくなってきちゃって……。結局妹にいつもたたき起こされてるんだ」


「マジかよ。意味ないじゃん」


「うん。何種類か試したけど、結局慣れちゃうとダメみたいで」


「それ、どんだけ寝起き悪いんだよ」


「う、うん……。実はそれが今、悩みなの」



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