【完】溺愛したいのは、キミだけ。
新たにお菓子の入ったかごを手渡され、受け取る。
するとその女の子が、興味津々な様子で尋ねてきて。
「ねぇねぇ、今の男の子、知り合い?」
「えっ」
今の男の子って……翠くんと話してたところ、見てたんだ。
「あ、はい。クラスメイトで」
「そうなんだー! めちゃくちゃカッコよかったから、超ジロジロ見ちゃったよ~。いいなぁ、あんなイケメンと仲いいなんて」
「そんなっ、仲がいいってほどじゃないんですけど」
「そうなの? でも今、すっごく親しげに見えたよ」
親しげだなんて言われると、ちょっと照れてしまう。
でもそれはただ、翠くんがフレンドリーなだけで、まともに話したの、今日でまだ二回目なんだけどね。
『涼川の可愛いカッコ見ちゃったの、俺だけだったらいいなって思っただけ』
あんなドキッとするようなことを平気で口にするなんて、翠くんってやっぱりチャラいのかな。
でも、ただのお世辞かもしれないのに、ちょっと嬉しいって思ってしまった自分がいる。
だって、今まで男の子に可愛いなんて言われたことなかったから。
私って単純だなぁ……。
.
*
.
するとその女の子が、興味津々な様子で尋ねてきて。
「ねぇねぇ、今の男の子、知り合い?」
「えっ」
今の男の子って……翠くんと話してたところ、見てたんだ。
「あ、はい。クラスメイトで」
「そうなんだー! めちゃくちゃカッコよかったから、超ジロジロ見ちゃったよ~。いいなぁ、あんなイケメンと仲いいなんて」
「そんなっ、仲がいいってほどじゃないんですけど」
「そうなの? でも今、すっごく親しげに見えたよ」
親しげだなんて言われると、ちょっと照れてしまう。
でもそれはただ、翠くんがフレンドリーなだけで、まともに話したの、今日でまだ二回目なんだけどね。
『涼川の可愛いカッコ見ちゃったの、俺だけだったらいいなって思っただけ』
あんなドキッとするようなことを平気で口にするなんて、翠くんってやっぱりチャラいのかな。
でも、ただのお世辞かもしれないのに、ちょっと嬉しいって思ってしまった自分がいる。
だって、今まで男の子に可愛いなんて言われたことなかったから。
私って単純だなぁ……。
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