【完】溺愛したいのは、キミだけ。
それにしても玲くん、ほんとに約束通りかけてくれるなんて。


しかも私がちゃんと目が覚めるまで付き合ってくれるとか、意外と面倒見がいいんだなぁ。


――ガチャッ。


するとその時、部屋のドアが開いて、美羽がバタバタと中に入ってきた。


「コトちゃん! 起きて……って、えっ?」


美羽はすでに目覚めてベッドから立ち上がっている私を見て、ひどく驚いているみたいで。


「う、ウソ。どうしたの、コトちゃん。起きてるなんて珍しい!」


「あ、うん。実は今日ね、モーニングコールしてもらったの」


「えっ、そうなんだ。誰に?」


「えっと……友達、かな」


私が答えたら、美羽はちょっと意外そうな顔をしたあと、ニッコリ笑って。


「いい友達だね」


「うん」


なんだか朝からとってもいい気分。


思わず心の中で再び玲くんに感謝した。


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