【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「えーっ!! モーニングコール!?」


朝登校して、さっそく沙穂ちゃんに昨日の出来事と今朝のモーニングコールの話をしたら、彼女は口をあんぐり開けて驚いていた。


「ちょ……ちょっと待って。一体何が起こったの? 琴梨ったら、いつの間にあの神城くんとそんな仲になったわけ?」


「いや、そんな仲っていうか、普通に友達になっただけだよ。玲くんね、一見クールだけど、話してみるとすごく優しくて親切なんだ」


私がニコニコしながら告げると、また大声で騒ぎ始める沙穂ちゃん。


「ひゃーっ! しかもいつのまにか玲くん呼びになってるし! ちょっと私、あの女嫌いだって噂の神城くんがそんなことしてくれるなんて、信じられないんだけど……」


「えっ、玲くんって女嫌いなの?」


「うん。めちゃくちゃモテるけど彼女つくらないし女子とあんまり絡まないから、女嫌いなんじゃないかってみんな噂してるよ」


そうなんだ、知らなかった。



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