【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「ちゃんと目標があるっていいな。偉いよ。私はまだ全然将来のこととか考えてないから……」


思わず下を向いたら、玲くんが片手をポンと私の頭に乗せてきた。


「いいんじゃん。べつに、焦んなくても」


「えっ」


「大学だってオープンキャンパスとか行って実際に見てから考えてもいいし、やりたいことなんて大学入ってからでも見つけられるだろ」


見上げると、優しい表情でこちらを見下ろす玲くんがそこにいて。


「そ、そっか。そうだよね。ありがとう」


なんだかちょっとだけ、気が楽になったような気がした。


「あ、よかったら一緒に帰る?」


そこで、さりげなく聞いてきた玲くん。


「えっ、いいの?」


「うん。どうせ途中まで一緒だし」


そして、そのまま流れで一緒に帰ることに。


昨日に続き、なんか玲くんとは縁があるなぁ。



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