【完】溺愛したいのは、キミだけ。
昇降口を出たら、外はまだ日が出ていて明るくて、すごく蒸し暑かった。


「あっつ」


「暑い……」


二人ほぼ同時に呟いて、思わず顔を見合わせる。


目が合った瞬間、なんだか笑ってしまう。


「ふふふ」


「なんだよ」


「だって、同じこと言ってたから」


「だって、外暑すぎじゃね?」


「うん、暑すぎ。もうすぐ夏休みだもんね」


なんだろう。玲くんとはもうすっかり友達って感じで、特に気を使わず普通に話せる。


男の子とこんなに急激に親しくなったのって初めてかも。


「そう言えば朝、ちゃんと起きれた?」



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