【完】溺愛したいのは、キミだけ。
そしたらその時、すぐ後ろから誰かに名前を呼ばれて。


誰かと思い振り返ったら、そこにはサッカー部のエナメルバッグを斜めにかけた妹雛乃の彼氏、翠くんが立っていた。


「あ、翠くん」


翠くんは、オシャレでキラキラした超イケメン男子なんだけど、フレンドリーでとっても話しやすい子。


年下だけど、雛乃に会うためよくうちに遊びに来てくれるから、最近はお互いタメ口で話せるようになったんだ。


「こんにちは。部活帰りかな? お疲れ様」


私が笑顔であいさつすると、隣にいた玲くんもこちらを振り返る。


そしたらその瞬間、翠くんがギョッとしたような顔で大声をあげた。


「えぇっ! 玲先輩!?」


「え、翠じゃん」


え……?


あれ、もしかして二人は、知り合い?



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