【完】溺愛したいのは、キミだけ。
なるほど。中学時代の部活の先輩後輩ってことか。


まさか玲くんと翠くんが知り合いだったなんて、世間は意外と狭いんだなぁ。


するとそこで、翠くんが思いついたように玲くんに声をかけた。


「あ、そうだ。ちょうどよかった。もしよかったら夏休み玲先輩も一緒に海行きません?」


「え、海?」


「実は俺と彼女と彼女の妹と、俺の部の後輩と、琴梨ちゃんとみんなで夏休み海行こうってことになってて」


それを聞いてドキッとする。


まさか、玲くんのことを誘ってくれるなんて。


でも、せっかくだから玲くんも一緒に行けたらいいな。


そっちのほうが絶対に楽しいし……。


そしたら玲くんは、少し考えたように間をおいてから答えた。


「いや、でも俺、受験勉強あるし」


「えーっ、別に一日くらいよくないっすか?」



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