【完】溺愛したいのは、キミだけ。
冗談っぽく言ったら、玲くんにコツンと頭を叩かれる。


「やだよ。琴梨には見せない」


「えーっ」


そんなふうに会話していたら、ふと目の前に座っていた美羽が、ニヤニヤしながらこちらをじっと見ていることに気が付いて。


「ねぇ、二人って付き合ってないの?」


急にみんなの前で質問されてドキッとした。


「つ、付き合ってないよっ」


「そうなの~? すごく仲いいから付き合ってるのかと思った」


するとそこで、翠くんもさりげなく同意する。


「俺も思った~」


「なっ……」


どうしよう。そんなに仲良く見えるのかな?


「神城先輩ってたしか、特進科なんですよね?」


「うん」


美羽に聞かれてうなずく玲くん。



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