【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「そういうお前らこそ付き合わないの? いつも一緒にいんのに」


すると、そんな颯希くんの様子に気が付いたかのように、翠くんが美羽と颯希くんに向かって問いかけた。


「えっ! 俺と美羽?」


「あははっ。付き合わないですよ~。私と颯希はもう、兄妹みたいな感じだもんねぇ」


美羽の発言に、その場が一瞬シーンと静まる。


あぁもう、美羽ったらまたそんな言い方……。颯希くんの顔がますます暗くなってるよ。


「え、なに? みんなどうしたの?」


そしたらそこで、隣にいた颯希くんが美羽のほうを振り向いて、ハッキリとこう言った。


「俺は、美羽のこと兄妹みたいだなんて思ったことないけど」


「えっ……」



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