【完】溺愛したいのは、キミだけ。

*玲くんの好きな人

「はぁー、それにしても海楽しかったね~」


美羽がリビングのソファーに座ってスマホをいじりながら、みんなで海に行った時の写真を見せてくれる。


「これ、颯希が砂に埋まってるやつ」


「あははっ。ほんとだ」


「途中から男子、ビーチボールでサッカー始めちゃったしね~」


「そうそう。リフティングとかしてたよね」


両側から私と雛乃で美羽を囲むようにして画面を覗き込む。


「あとこれ、ヒナちゃんと翠先輩がイチャついてるところ撮っちゃった」


「うそっ、なにこれっ! いつの間に撮ったの!?」


「ふふふ。ラブラブだねぇ」


「コトちゃんも神城先輩とイイ感じだったよね~」


美羽にニヤニヤした顔で言われて、一瞬ドキッとする。


「……そ、そうかなぁ」


「だって、今日も今からデートなんでしょ? なんかもう半分付き合ってるみたいな感じじゃん」



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