【完】溺愛したいのは、キミだけ。
オレンジ公園に到着するなり、さっそく玲くんの姿を探す。


だけど、キョロキョロとあたりを見回しても、彼の姿は見当たらない。


玲くん、まだかなぁ……。私が早く着きすぎちゃったのかな。


待ち遠しくて、でも緊張して、なんだかそわそわしてしまう。


話したいことがあるって言ってたけど、話ってなんだろう。


「琴梨」


するとその時、後ろから聞き慣れた声がして、心臓がドキンと跳ねた。


振り返るとそこには、大好きな彼の姿が――。


「玲くんっ」


顔を見ただけで、その声を聞いただけで、嬉しい気持ちがあふれてくる。


「ごめん。準備してたらちょっと遅れた」



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