【完】溺愛したいのは、キミだけ。
玲くんの合図とともに、そっと目を開けたら……。


そこには、ひざまずいて、私に向かって真っ赤なバラの花束を差し出す玲くんがいた。


えっ……。


驚きのあまり、息が止まりそうになった私。


ウソ。ウソでしょ。なんで……。


玲くんは、目を見開いて固まる私をまっすぐ見上げると、真剣な表情で。


「俺のすべてを君に捧げます」


彼の声で告げられたその言葉を聞いた瞬間、思わず目から涙があふれた。


ねぇ、なにこれ。こんなことってある?


私、夢でも見てるのかな?


まさか、大好きな人から、こんなふうに気持ちを伝えてもらえるなんて……。


夢みたい。



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