【完】溺愛したいのは、キミだけ。
そして、そんなふうに話しているうちに、あっという間に家の前まで到着。
「あ、翠くん、もうここで大丈夫です」
そう言って立ち止まる。
「へー、涼川の家ってここだったんだ」
「うん。あの、わざわざ送ってくれて本当にありがとう」
「いえいえ。どーいたしまして」
その瞬間、翠くんが繋いでいた手をパッと離す。
そして、その手を私の頭の上に乗せると、そのまま優しく撫でるようにポンポンと叩いてきた。
「それじゃまたな。おやすみ」
見上げると、微笑む彼と目が合って、また心臓がドキンと跳ねる。
「お、おやすみっ」
私がそう返すと、ヒラヒラと手を振り、背を向けて駅のほうまで戻っていく翠くん。
そのうしろ姿を見送りながら、胸にそっと手を当てる。
うぅ、どうしよう……。まだドキドキがおさまらない。
あの人気者の翠くんと、手を繋いで一緒に帰ってしまった。
私、夢でも見てるのかな?
なんだか今日一日で彼と急接近してしまったような、そんな気がして。
きっと、色々な偶然が重なっただけだろうとは思うけど。
でも本当に、夢みたいな一日だったなぁ……。
.
*
.
「あ、翠くん、もうここで大丈夫です」
そう言って立ち止まる。
「へー、涼川の家ってここだったんだ」
「うん。あの、わざわざ送ってくれて本当にありがとう」
「いえいえ。どーいたしまして」
その瞬間、翠くんが繋いでいた手をパッと離す。
そして、その手を私の頭の上に乗せると、そのまま優しく撫でるようにポンポンと叩いてきた。
「それじゃまたな。おやすみ」
見上げると、微笑む彼と目が合って、また心臓がドキンと跳ねる。
「お、おやすみっ」
私がそう返すと、ヒラヒラと手を振り、背を向けて駅のほうまで戻っていく翠くん。
そのうしろ姿を見送りながら、胸にそっと手を当てる。
うぅ、どうしよう……。まだドキドキがおさまらない。
あの人気者の翠くんと、手を繋いで一緒に帰ってしまった。
私、夢でも見てるのかな?
なんだか今日一日で彼と急接近してしまったような、そんな気がして。
きっと、色々な偶然が重なっただけだろうとは思うけど。
でも本当に、夢みたいな一日だったなぁ……。
.
*
.