【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「なぁ、琴梨ってさ、今まで好きな奴できたことないって言ってたよな?」


「うん」


「じゃあ、俺が初めて?」


そんなふうに聞かれて、少し照れくさかったけれど正直にうなずく。


「うん、そうだよ。玲くんが初めて好きになった人だよ」


「つまり、初めての彼氏ってことだよな?」


「あ……うん」


そっかぁ。もう彼氏なんだ。


なんだかまだ実感がわかないけど、私、本当に彼氏ができちゃったんだ。


しかも、初めて好きになった人と、めでたく両想いになれるなんて、奇跡みたい。


「じゃあ、俺が……」


すると、玲くんはそこで私の耳元にそっと顔を寄せると、囁くように。


「琴梨の最初で最後の男になるから」


「……っ」


その声はたぶん、今まで聞いたどんな声よりも、甘くてドキドキした。




【甘い声で、ささやいて。】*Fin.*


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【本気を出した幼なじみが、甘すぎるんです。】(三女・美羽の恋)→→→
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