【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「それじゃメイ、またね~!」


「うん、バイバイ」


放課後、いつものようにメイに声をかけてから、教室を出た私。


今日は水曜日で部活が休みなので、颯希と一緒に帰る約束をしてる。


下駄箱に向かってスタスタと歩いていたら、突然誰かにポンと肩を叩かれ、呼び止められた。


「涼川美羽ちゃん、だよね?」


振り返るとそこに立っていたのは、すらっと背の高い茶髪の男の先輩。しかも、かなりのイケメン。


上履きの色からして二年生みたいだけど、なんだろう?


この人、どこかで見たことがあるような気がするんだけど……。


「あ、ハイ」


返事をしたら彼は、「ちょっといいかな」と言って、私のことを人けのない廊下の隅っこまで連れて行った。



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