【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「あの……なんでしょう?」


少しドキドキしながら問いかける。


そしたら先輩は私をじっと見下ろすと。


「覚えてる? この前俺が生徒手帳落とした時に拾ってくれたの」


「えっ」


そう言われて、確かにこの前生徒手帳の落とし物を拾って、二年生の教室に届けてあげたことを思い出した。


そっか。見たことがあるなと思ったら、その時の先輩だ。


話したのは一瞬だったけど、覚えてるかも。


「あ、お、思い出しましたっ!」


「マジで、よかった。あの時はどうもありがとうね」


「いえいえ」



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