【完】溺愛したいのは、キミだけ。
そうだよ。前から思ってたけど、どうしていつも私が彼氏が欲しいって話すと、颯希は反対してくるんだろう。


「どうしてって、俺はただ……」


「私だって幸せになりたいだけなのに!」


ムッとした顔でそう言ったら、颯希にガシッと手首を掴まれた。


「じゃあ、俺が幸せにしてやるよ」


……えっ?


思いがけない彼の発言に、ドキッとして目を丸くする。


「やだ、何言って……」


「だから、そんな奴やめて俺にしろよ」


「なっ」


ちょっと待って。颯希ったら急にどうしたのかな。


「じょ、冗談やめてよ。なんか颯希、変……」


「冗談じゃない」



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