【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「きゃ~っ! 聞いてるこっちがドキドキしちゃうねっ」


はしゃぐコトちゃんの横で、ヒナちゃんが思い出したように聞いてくる。


「あれ? でも、先輩にも告白されたんだよね?」


「うん、そう。えっと、二年の宮下先輩って人なんだけど」


「雛乃、知ってる?」


「いや、顔は知ってるけど、話したことはないかも……」


そっか。じゃあ、ヒナちゃんは面識ないんだ。


翠先輩とかなら、顔が広いから知ってそうだけど。


「先輩には返事したの?」


「まだ……」


というか、颯希の告白が衝撃すぎて、先輩のこと今は考えられないかも。


さっきのことを思い出すと、今でもドキドキする。


だってあんな颯希の顔、初めて見たんだもん。


これから私、颯希とどんなふうに接していけばいいんだろう。


今まで通りなんて、絶対に無理だよね……。


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