【完】溺愛したいのは、キミだけ。
誘われて、ますます迷ってしまう。


そしたらその時、誰かにうしろからギュッと片腕で抱き寄せられた。


「ダメ。美羽はこっちだろ」


「へっ?」


誰かと思えば、そこにいたのはまさかの颯希で。


「ごめん、高倉。美羽は俺と一緒の係やるって約束してるから」


……えっ、ちょっと待って。なんで?


約束?


「あ、そうなんだ。了解~」


すると高倉くんはすぐにあきらめたらしく、ニコニコ手を振って去っていった。


私はすぐさま後ろを振り返って、颯希に問いかける。


「えっ、颯希、うちらそんな約束したっけ?」


「してない。けど、美羽が他の男と一緒に係やるとか、嫌だし」


「なっ……」



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