【完】溺愛したいのは、キミだけ。
だけどそこで、ピカッと窓の外が光ったかと思うと、さらに大きな雷の音が聞こえてきて。


――ゴロゴロッ!


「きゃーっ!!」


大声で叫びながら目をつぶったら、その瞬間颯希にギュッと両腕で抱きしめられた。


「大丈夫。俺がいるから」


思わずドキッと心臓が跳ねる。


だけど、颯希の腕の中は、なんだかちょっとホッとする。


「ほんと美羽って、昔から雷苦手だよな」


「だ、だって……落ちてきたらどうしようって思うじゃん」


「家の中にいれば大丈夫だろ」


「でも、音が……」


するとその時、またゴロゴロと音がしたかと思うと、パッと部屋の明かりが消えて。


「わっ!」


一気に部屋が暗くなった。



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