【完】溺愛したいのは、キミだけ。
ニヤニヤしながら私の肩にポンと手を置いてくる武史。


「やだ、変なこと言わないでよっ」


「隠すなって~。ほんとはデキてんだろ~? 颯希と。前から怪しいなとは思ってたんだよ」


「だからー、うちらはべつにそういう関係じゃないってば!」


「ウソつけ~。だっていっつもお前ら教室でもイチャイチャしてんじゃん。ベッドの上でもイチャイチャしてんだろ?」


なんて、朝から教室のど真ん中でとんでもないことを言われて、ものすごく恥ずかしくなる。


まったく武史ったら、デリカシーがないというか、いつもこういうことばっかり言って人のことからかうんだ。しかも大声で。


みんなに変な誤解されたらどうするのっ。


「や、やめてよっ! 私はべつに颯希のこと男としてなんて見てないし、うちらは子供の頃からの付き合いで、兄妹みたいな感じだからっ!」



< 431 / 454 >

この作品をシェア

pagetop