【完】溺愛したいのは、キミだけ。
「えっ、協力?」


「えっと、その……私、数学だったら少しなら教えられるかもって思って……」


うぅ、やだ私ったらなに出しゃばってるんだろう。


迷惑だったかなぁ。


ドキドキしながらうつむいていたら、次の瞬間頭の上にポンと彼の大きな手が乗った。


「マジかよ。それ、超助かるし」


……あれ? ウソ。


顔を上げると、嬉しそうに目を輝かせる翠くんがそこにいて。


「涼川、優しすぎでしょ。じゃあ放課後、俺に数学教えてよ」


「う、うんっ。いいよ!」


頷いたら、彼は優しく笑った。


「サンキュ」


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