平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
ドサリ、と音がして、背中が鈍く痛んだ。
気付くと、リズは押し倒される形で芝生に後頭部がついてしまっていた。目の前には、こちらを見下ろしているコーマックの優しげで端整な顔がある。
リズは、新鮮な果実を思わせる、大きな赤紫色の目で彼の姿を映し出した。
「副団長、大丈夫ですか? 思いっきり手をついたようですが、お怪我は――」
「そッ、そそそそのっ、すみません!」
声を掛けた途端、かぁっと顔を赤くしてコーマックが言った。
「あの、決してそういうつもりじゃなかったんですッ」
「え? 分かっていますよ、大丈夫ですから、落ち着いてください」
リズは、優しいだけじゃなくて女性にも誠実である人のようだと分かって、柔らかな苦笑を浮かべた。こんな子供相手に本気になる人でもないだろう。
「私だって、うっかり転んでしまうことはありますから分かります。それに、そういうことをされるほどの魅力はありませんし」
「えっ。あの、そんなことはないような……――」
言いながら、コーマックの目が顔のパーツを辿って、下へと向かう。
リズの愛嬌を覚える素直そうな大きな目、形のいい小さな唇。細くて白い首を辿った彼の視線は、そのまま柔らかで豊かな膨らみを作った胸元へ向かう。
「――…………ッ」
直後、ぼふっと音を立てて、コーマックが耳まで真っ赤になった。
気付くと、リズは押し倒される形で芝生に後頭部がついてしまっていた。目の前には、こちらを見下ろしているコーマックの優しげで端整な顔がある。
リズは、新鮮な果実を思わせる、大きな赤紫色の目で彼の姿を映し出した。
「副団長、大丈夫ですか? 思いっきり手をついたようですが、お怪我は――」
「そッ、そそそそのっ、すみません!」
声を掛けた途端、かぁっと顔を赤くしてコーマックが言った。
「あの、決してそういうつもりじゃなかったんですッ」
「え? 分かっていますよ、大丈夫ですから、落ち着いてください」
リズは、優しいだけじゃなくて女性にも誠実である人のようだと分かって、柔らかな苦笑を浮かべた。こんな子供相手に本気になる人でもないだろう。
「私だって、うっかり転んでしまうことはありますから分かります。それに、そういうことをされるほどの魅力はありませんし」
「えっ。あの、そんなことはないような……――」
言いながら、コーマックの目が顔のパーツを辿って、下へと向かう。
リズの愛嬌を覚える素直そうな大きな目、形のいい小さな唇。細くて白い首を辿った彼の視線は、そのまま柔らかで豊かな膨らみを作った胸元へ向かう。
「――…………ッ」
直後、ぼふっと音を立てて、コーマックが耳まで真っ赤になった。