平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
リズは思い出して、驚きと感心がない混ぜになった目で見上げる。
「カルロ、いつの間に立派な相棒獣になったの?」
「ふんっ」
尋ねて即、相変わらず反抗的な吐息を返されてしまった。
おめでたいことなのに、喜びの言葉も受け取ってもらえそうにない。どうしてだろうと首を捻ったリズは、そこで「あっ」と気付いた。
「そうよね……。団長様の相棒獣になれたのだから、名前も変わったのよね。ごめんなさ――」
「こいつは『カルロ』のままだ」
不意に、さらっと口を挟まれて言葉を遮られた。
リズは「え?」と目を丸くした。目を向けてみると、ジェドが慣れたようにカルロの背に飛び乗ってまたがるのが見えた。
「名前は、お前が名付けた『カルロ』だ」
こちらを見下ろしてジェドが言う。
つまり自分が付けた名前のままであるらしい。リズは、幼獣達を胸に抱えたまま、おろおろと戸惑って少し返答に遅れてしまった。
「あの、でも、私、相棒でも獣騎士でもないですし、その名前は勝手に付けたニックネームで――」
「そんなの知るか」
お前の意見など知ったことか、とジェドがいつもの偉そうな調子で告げる。
「カルロ、いつの間に立派な相棒獣になったの?」
「ふんっ」
尋ねて即、相変わらず反抗的な吐息を返されてしまった。
おめでたいことなのに、喜びの言葉も受け取ってもらえそうにない。どうしてだろうと首を捻ったリズは、そこで「あっ」と気付いた。
「そうよね……。団長様の相棒獣になれたのだから、名前も変わったのよね。ごめんなさ――」
「こいつは『カルロ』のままだ」
不意に、さらっと口を挟まれて言葉を遮られた。
リズは「え?」と目を丸くした。目を向けてみると、ジェドが慣れたようにカルロの背に飛び乗ってまたがるのが見えた。
「名前は、お前が名付けた『カルロ』だ」
こちらを見下ろしてジェドが言う。
つまり自分が付けた名前のままであるらしい。リズは、幼獣達を胸に抱えたまま、おろおろと戸惑って少し返答に遅れてしまった。
「あの、でも、私、相棒でも獣騎士でもないですし、その名前は勝手に付けたニックネームで――」
「そんなの知るか」
お前の意見など知ったことか、とジェドがいつもの偉そうな調子で告げる。