平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
二章 大きなモフモフ、到来
世話係に就任してから、一週間と少しが経った。

最近は、幼獣達も素直に言うことを聞いてくれるようにもなっていた。

散歩の際、強い力で押されて芝生に身体をびたーんっとやるのも少なくなった。逃げ出そうとしてリズを引きずることは、もう完全になくなっている。

「ふふっ、なんだか少しずつ成長している気がするなぁ」

毎日の体重チェックの数字から、身体のサイズは変わっていないのは分かっている。でも以前あった『成長期中のげっぷ』を他の数頭の子も見せていて、どうやら体内では魔力の方も順調に育っているらしい。

本来、白獣は自分で魔力操作が出来ない種族だ。

だから大人になると、魔力漏れが起こることも一切なくなるのだとか。

その体内の魔力成長が関係しているのか、ここ数日はミルクごはんの量も約二倍になっている。朝食後も物足りなさそうだったので、つい先程、追加で温め作って持ってきたところである。

「さて。お口をキレイにしましょうか」

白いふわふわとした幼獣達の食べっぷりを観察していたリズは、「おいでおいで」と一頭ずつ呼んで、柔らかいタオルで丁寧に顔を拭ってやった。

立って持ち上げるには少々重いので、座って膝の上に乗せて行う。

最近は本当に聞きわけが良くて、慌てなくともきちんと自分達の順番は回ってくる、と分かっている様子で、幼獣達は順番待ちのようにしてそばに座っていた。
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