平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
教育係りに選ばれてしまったリズは、初めての大きな獣相手となる世話に振り回されながらも、よくやっている。
さすがにジェドとしても、怪我をさせるようであれば他の教育方法を考えようと思っていた。しかし、あの白獣は、彼女の顔に擦り傷一つさえ作らない絶妙な加減だった。
恐らくは教育係りとしての節度は守っているのだろう。場所もきちんと選んで、芝生外では無茶をしない。窓からよく見掛けるが、おちょくっている感じた。
「つまりナメられているな」
ジェドは、窓の向こうを見つめて一つ頷いた。そこにはあの白獣を連れて、ブラッシングへと一生懸命引っ張っていこうとする彼女の姿がある。
白獣は悠々とした様子だった。完全に拒否しているわけではなくて、ほどよく困らせて『どうしよっかなぁ』とおちょくっている感が強い。
すると、一緒になって窓から見ていたコーマックがこちらを見た。
「団長……。頼みますから、それ、本人には言わないであげてくださいよ」
隣からそう控え目に口を挟んでくる。
ジェドは、どう答えたもんかなと口を閉じたまま考えた。実は先日、顔を出した際に、既にその感想については本人に言っていたのだ。
見飽きないし反応も面白い。だから、ようやく少しだけ空いた時間に足を運んでやったら「そんなの分かってます団長様に構ってる余裕もないんです!」的なことを一呼吸で言われて、彼女はすぐに白獣の教育に戻ってしまった。
なんだが、それが少しだけ面白くない。
ジェドはそう思い出して、密猟グループの件でギッチリになっている中、次のスケジュールで一人の時間が取れるタイミングを考えた。
さすがにジェドとしても、怪我をさせるようであれば他の教育方法を考えようと思っていた。しかし、あの白獣は、彼女の顔に擦り傷一つさえ作らない絶妙な加減だった。
恐らくは教育係りとしての節度は守っているのだろう。場所もきちんと選んで、芝生外では無茶をしない。窓からよく見掛けるが、おちょくっている感じた。
「つまりナメられているな」
ジェドは、窓の向こうを見つめて一つ頷いた。そこにはあの白獣を連れて、ブラッシングへと一生懸命引っ張っていこうとする彼女の姿がある。
白獣は悠々とした様子だった。完全に拒否しているわけではなくて、ほどよく困らせて『どうしよっかなぁ』とおちょくっている感が強い。
すると、一緒になって窓から見ていたコーマックがこちらを見た。
「団長……。頼みますから、それ、本人には言わないであげてくださいよ」
隣からそう控え目に口を挟んでくる。
ジェドは、どう答えたもんかなと口を閉じたまま考えた。実は先日、顔を出した際に、既にその感想については本人に言っていたのだ。
見飽きないし反応も面白い。だから、ようやく少しだけ空いた時間に足を運んでやったら「そんなの分かってます団長様に構ってる余裕もないんです!」的なことを一呼吸で言われて、彼女はすぐに白獣の教育に戻ってしまった。
なんだが、それが少しだけ面白くない。
ジェドはそう思い出して、密猟グループの件でギッチリになっている中、次のスケジュールで一人の時間が取れるタイミングを考えた。