君とみたあの夏の流星群。

うっ、やっぱり……無理だよね。


よしっ、もう1回……


今度は壁にも当たらずに、地面を直撃する。


2回目もダメだった。


「貸して?」


碧都に言われ、鉄砲を渡す。


スっと碧都が鉄砲を持って構える。


「えっ、碧都──?!」


───パンッ!


碧都が打った玉はうさぎのぬいぐるみのお腹部分に当たって、見事にうさぎのぬいぐるみが倒れた。


『おぉ!見事なもんだなぁー!にぃちゃん!』


倒れたうさぎのぬいぐるみを屋台のおじさんが取って、碧都に渡した。


「はい、星祈が欲しかったやつ」


さっきまで棚に飾られていた、うさぎのぬいぐるみは私の腕の中に入る。


「あ、ありがとう」


「どういたしまして」


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