君とみたあの夏の流星群。
□□□

おじさんが言っていた通り、人で賑わっていた通りを少し逸れていくと、少し高くなって拓けた場所に辿り着いた。


さっきまでの人混みでザワザワしていたのが、嘘みたいに静かな空間が広がっている。

それに……
この場所には、私と碧都の2人しかいない。


「たしかに、ここなら星がよく見える」


「うん」


私は、空を見上げる。


真っ暗な空には、沢山の星があって、一気に星が流れていく。


「すごい…」


「うん、すごいな」


私と碧都は空を見上げて、
2人して、流星群を見ながら呟いていた。


私と碧都は、しばらく……
何も会話をせずに、ただただ、流星群を眺めていた。


少しして、碧都が小さく名前を呼んだ。

「……星祈」


「何?碧都」

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